専門家に相談すべし②(情報を集める)からの続きです。
私がオットからのDV被害を他者に相談した時の経緯3
自治体の電話相談
区役所へ「離婚届の不受理申出」を提出して次の日、自治体の電話相談に、思い切って電話をかけてみました。
電話の向こうの相談員の方は、とても優しい口調でした。
「DV相談(面接相談)と法律相談、どっちに行けばよいですか?」と訊くと、「まずは、DV相談に行ってください」とのこと。
そして、その相談員さんは、「あなたは悪くないのよ」と繰り返し仰いました。
「あなたは悪くないの、悪いのは暴力なの。これだけは忘れないで。」
私は、「私も悪いところはあったし、喧嘩両成敗じゃないでしょうか? 『私は悪くない』っていう態度は、ちょっと高飛車じゃないですかね?」と、口では言いながら、涙が大量に出てきた。
電話口で涙が止まらなかったのだけれど、あんまり何度も「あなたは悪くない」を繰り返されるので、(電話対応マニュアルに書いてあるんだろうなあ)なんて、斜に構えたことを考えてしまいました。
でも。
マニュアルに書かれてあろうが無かろうが、「悪いのは暴力」は正しい。
暴力を振るうほうが、絶対に悪い。
自治体の面接相談(DV相談)
電話相談から12日後、自治体の面接相談に行きました。
この時、私は、まだ、「自分たち夫婦のケースは、本当にDVなのだろうか?」という思いを抱えていました。
面接時間は50分なので、オットとの出会いから結婚、被害について等を紙にまとめて持っていき、それを見ながらかいつまんで説明したけれど、すごく時間がかかってしまって、ほとんど私が喋るだけで終わってしまった。
対応してくださったカウンセラーさんの回答をまとめると、
- ご主人(=オット)との出会いから聞いてみると、ご主人は学校の先生でありながら、中高生と交際するなど、とても子供っぽい。
- 学校の先生については、そういう問題が最近多い。
- 自分を抑えて生活していると鬱状態になる人が多い。
- 私たち夫婦のケースもDVに当てはまる。
- 離婚を決めているなら「法律相談」へ。この「DV相談」には迷っている人が来る。
↑これは、ちょっと違うと思う。「DV相談(面接相談)」では何を相談しても良いはずです!
当時の私は、そんなことも分からないので、すごすごと退室し、受付で法律相談の予約を取りました。
一人30分と決まっているので、要点をまとめてくるように、とのこと。
(この面接相談に向けてまとめた紙を読み返してみると、先生(=後のオット)との交際のことは記述してあるけれど、「身体を触られた」ことまでは書いていない。
やっぱり、性被害については、なかなか打ち明けられないのだ。
離婚裁判の陳述書にて、やっと記述している。
(この陳述書の日付は、上述のDV相談から10ヶ月後。)
なので、「性犯罪の被害者は、被害について打ち明けられない。」で述べたように、先生(=後のオット)から身体を触られたことを初めて打ち明けたのは、離婚裁判を担当してくださった弁護士さんと、フェミニストカウンセラーさんである。
この方達と出会ってからも、身体を触られたことを文章に書くまでに半年以上かかっている。)
ちなみに、この頃、職場の保健管理センターで血圧を計ると、191をマークしてしまいました。
ストレスMAXです。
「本当に死んでしまうかもしれない。離婚前に死んでしまっても『オット家の墓には入れないでほしい』」と、職場の先輩に半分冗談で遺言を託しておいた。
自治体の法律相談
面接相談から約2週間後、自治体の法律相談。
女性の弁護士さんは、「別居の話が進んでいるなら、まずは別居。それから離婚において希望する条件を夫に提示する、そうやって進めていくことね。がんばって!」と、サバサバと仰った。
「金銭的に余裕があるのなら、調停の段階から弁護士に依頼してもらったほうが、弁護士側としても事情がよく分かって有難い。」とも仰っていた。
↑今から考えると、コレって、「私に依頼してもいいわよ?」って仰ってくれてる??
無料の法律相談でクライアントをゲットすることが有ってもおかしくないよね。
当時の私は、本当にぼんやりしていて、純粋に「相談」に行っただけ・・・。
身内の言うことは遠慮がなくて、精神的にキツイ
この頃、別居に向けて、先述(専門家に相談すべし①)の従姉に、よく相談させてもらっていました。
すごく頼りにしていたのだけれど、やっぱり、身内って、遠慮無くキツイことを言うのよね。
「なんで、あんなヤツと結婚したん?」
↑コレ、従姉だけでなく、何人かに言われたんだけれど、「中学の時に身体を触られたことが自分の汚点と思っていて、それを払拭するために当事者であるオットと結婚した。」なんて、答えられないよ~。
親にも友人にも言ってないのに。
ほんと、なんであんなヤツと、って、自分が一番、痛感しているので、人から言われると、改めて堪える。
そして、そんな後悔で嘆くよりも先のことを考えなきゃと思って相談しているのに…と、歯痒い気持ちになる。
「アンタ、子どもたちの母親やねんから、がんばらなアカンやろ。」
↑コレも、自分が一番分かっている。でも、頑張りたいのに身体が動かなくて頑張れないという悔しい思いをずっと抱えている。
鬱症状に理解のない人は多いのだろうけれど、それでなくても身内の人間はズバッと言うから。
DV被害でメンタルがボロボロの身としては、かなりキツかったです。
でも、他に頼れる身内は居ないし、キツイこと言われる以外は心強かったです。
ただ、DV相談や法律相談に行こうというアドバイスは一切無かった。
当時、DVはまだまだ世間に周知されていなかったし、従姉も私も、DVについては本当に無知だったからだと思います。
調停・裁判が始まってからは、従姉とはあまり会わなくなりました。あんまり頼りにすると、迷惑かな、と思って。
体調不良と闘いながら裁判の書類を作成するのに一杯一杯だったという理由のほうが大きいけれど。
DVに詳しい弁護士さん
上記のように、自治体の女性相談室にアクセスしていた頃、友人が、インターネットでDVに詳しい弁護士さんを検索してくれて、相談の予約を取りました。
今までの法律相談の手応えがモヤモヤしたものだったので躊躇してしまい、友人が勧めてくれてから法律事務所に電話するまで6日かかりました。
予約が取れた日は、上述の自治体の法律相談の三日後。
友人が一緒に付き添ってくれました。
結果的に、この弁護士さんに、離婚に向けて2年間、お世話になったのです。
専門家に相談すべし④保護命令申立、につづく・・・。