DVの被害者は、被害について打ち明けられない。 

DV被害を打ち明けられない はじめに
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オットの言動はDVだと認識するのに、前ページに記述した性被害と同様、かなり時間がかかりました。

被害者は、加害者からの暴力によって支配されていて、自分に非があると思い込まされています。

認識できた頃には、DV被害によって、気力が奪われています。

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DV加害者は外面が良いので、被害者の苦しみが周囲に理解されにくい

DV加害者は、外面(そとヅラ)が良いことが多いです。
元オットも例に漏れず、口が巧く、人を丸め込むことに長けているので、ある程度、人望が有るのです(本性を見抜いている人も、ひょっとしたら居るのかもしれないけれど)。

なので、私が被害を訴えたとしても、
「良いダンナさんじゃん。被害妄想じゃない?」
「アナタの努力不足じゃない?」
等と言われるかもしれないと懸念していたので、友人たちや心療内科の医師にも、誰にも相談できませんでした。

実際に、新婚2ヶ月で顔をボコボコに殴られた時(結婚式&新婚旅行の2週間前)など、オットは自分の身内(母親、姉夫婦)を家に呼び、さらに私の弟まで呼び出して家に来させて、
「ミヤコ(私)が悪かったから、オットがボコボコに殴ったのは正当な対処である」
という状況に仕立て上げた。

義姉たちに「アナタも悪かったんだから」と言われ、納得してしまった。

→今、考えると。
「暴力を振るうほうが悪い。」
しかも、無抵抗な私を何発も殴っておいて。

家族まで呼び集めて、自分の正当性を主張し、私を悪者に仕立て上げるという。

私は、人に相談しても「アナタも悪かったでしょ」と言われるだろうと過度に不安になり、オットの暴力について相談することを諦めるようになりました。

けれども、ガラス戸破壊事件(オットが大暴れして、素手でガラス戸を破壊し、オット自身が大怪我をした)が起こった時にさすがに友人たちに相談したら、あっさり信じてくれたし、「結婚してから、元気なくなっちゃったなあって思ってた。」って言われました。

それからは、友人たちに、結婚してからのオットの暴力を打ち明けることができ、「そんなダンナと居ったら、病気になるで」と皆が口を揃えて言いました。

それでも私は、「自分の体調不良を、主人(オット)のせいにしてはいけない。」と自分に言い聞かせていました。

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精神科医や心理カウンセラーなどの専門家に対してさえも、なかなか被害を語ることができない

職場の保健管理センターの精神科のお医者様に「オットが怖いです」と、やっとこさ言えたのは、ガラス戸破壊事件から3~4ヶ月後。それも、お医者様からの質問に答える形で、本当に、やっと。

この頃は、まだ、「人に言っちゃいけない。オットのことを悪く言ってしまうと、自分が実はオットを嫌っていることをはっきり自覚してしまうから。」と、自分で抑圧していたのだと思います。

なんでそこまで頑なに抑えこんでいたのか・・・。

精神科の医師やカウンセラーさん等、そういった「相談にのるお仕事の方」のところへ相談に行っているはずなのに、言えない、って・・・。DV被害者には、よくあることなのだと思います。


保健管理センターの精神科医と心理学の先生、お二人から、「ご主人が、(私の)体調不良が続いていることの原因になっているのは間違いない。」と仰っていただき、専門家のお言葉は、私にとって説得力がありました。

今まで抑えてきた思いを認めて良いのだと、やっと思えるようになりました。

(オットに報告すると、オットは、「お前は、精神科の先生の言うことは、そのまま鵜呑みに出来るんか? 精神科の先生が患者の味方をするのは当たり前やろ!」と吐き捨てました。)

それからも数日間、離婚については全く考えられませんでしたが、やがて、「自分で自分の利き手を失うような行為をする人と一緒にいたら、私の精神に異常をきたすのは当然だ!」と、自分で確信しました。

そして、離婚に向けて動き始めます。

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DVについての知識

離婚を決意してから約1ヶ月後、最初に通院した心療内科へ現状報告に行きました。
やはり、それまでは、こちらのお医者様にも、オットの暴力のことを伝えていませんでした。

ここで、お医者様が、「離婚の話が進んでいるなら、もう、これは必要ないかもしれないけれど。」と仰いながら、DVに関するリーフレットを下さったのです。

読んでみると、私達夫婦にピッタリ当てはまっているのでビックリしました!

当時、DV、って、なんとなくは知っていたけれど、リーフレットを読んで、自分の無知を悔しく思いました。

もっと早くにDVの知識を得ていれば!

それまでの私のDVに関する知識は、DV=家庭内暴力、くらいのものでした。

家庭内暴力・・・マンガやアニメで見るような、飲んだくれのオヤジがちゃぶ台をガシャーーン!って感じのイメージ。

なので、オットに関しては「暴れていないことのほうが多いから、家庭内暴力ってほどじゃないだろう」などと考えていたのです。

知識を正しく持っていなかった故に、長い間ガマンし続けて無駄な努力をし、たくさんのものを失った私は、本当にマヌケです。

DV加害者は、狡猾である。


DV被害者の心理
  • 「アナタも悪いんでしょ」と責められるのを防ぐ。
    (私自身、基本「喧嘩両成敗」の考え方なので、DV被害を知らない人が、そう言いたい気持ちは理解できる。・・・DVは「喧嘩」ではないです!
  • オットの言動がホラー過ぎて、信じてもらえないかも。
  • 辱めを受けた自分が恥ずかしい情けない。


これまた性暴力の加害者(前ページ)と同様、
DV加害者は、被害者が打ち明けられない心理を巧く利用していると思います。

性犯罪もDVも、閉ざされた場所で、被害者は、加害者によって洗脳されてしまうし。


私の場合、性暴力の加害者とDV加害者が同一人物です。=元オット




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